学会概要

日本歯科放射線学会について

 日本歯科放射線学会は昭和35年(1960年)1月1日,自主性と普遍性を基調とする新しい日本歯科医学会の発足と同時に,その第8分科会(会長 花村信之)として発足した。本学会の歴史は,学会創立以前の昭和26年(1951年)7月20日に,当時三楽病院歯科医長の花村信之博士の呼びかけに応じて参集した,安藤正一,赤松栄一,二之宮千代,三崎とし郎,村井竹雄,間野目文雄,園山昇,渡辺義男の9名が歯科放射線学の研究会を結成したことにまで遡り,この研究会はその後の参加者を加えて同年9月21日に23名が参集して「放射線集談会」となった。歯科放射線集談会は,発足当初は隔月に,その後7,8月を除いて毎月開催され,日本歯科放射線学会へと発展的に解消するまでの約8年間の間に,合計55回の会を開催している。昭和35年1月22日には日本歯科放射線学会関東地方会(会長 花村信之)が発足し,また同年11月20日には現在の関西地方会の前身の近畿地方会(会長 松島税)が発足した。
第1回総会は,昭和35年10月16日,日本大学歯学部で開催され,当時の会員数は167名であった。学会機関誌「歯科放射線」は1巻1号が昭和35年に出版されている。わが国の歯科放射線学に関する業績は,歯科放射線学会の発足より遥か以前の,明治30年の歯科医学叢談に掲載された症例報告が最初と考えられ,その後昭和20年までの学会発表,論文,成書については詳細な記録が残されている。(鈴木勝:日本における歯科レントゲン学のあゆみ。歯科放射線 (8:53-72,1967)

本学会の歴代代表者(表 歴代学会代表者一覧),および本学会総会の会長および開催地,開催日,宿題報告者と演題名など(表 日本歯科放射線学会歴代資料)を表に示す。この表に記載されている本学会の代表者は,昭和35年~昭和44年までは会長で,この間の大会会長は第1回~第4回までは準備委員長,第5回~第10回までは総会会長と呼んでいた。昭和45年~平成9年までの学会代表者は総務理事,平成10年からは理事長となり,大会会長は昭和45年の第11回以後会長と呼んでいる。

元理事長 佐々木武仁

歴代学会代表者一覧

歴代 役職 氏名 職名 在任期間
1 会長 花村 信之 三楽病院歯科医長 S35.1.1~S37.3.31
2 会長 村井 竹雄 東京医科歯科大学教授 S37.4.1~S39.3.31
3 会長 三崎 とし郎 東京歯科大学教授 S39.4.1~S41.3.31
4 会長 安藤 正一 日本大学教授 S41.4.1~S43.3.31
5 会長 古本 啓一 日本歯科大学教授 S43.4.1~S45.3.31
6 総務理事 三崎 とし郎 東京歯科大学教授 S45.4.1~S46.3.31
7 総務理事 安藤 正一 日本大学教授 S46.4.1~S55.3.31
8 総務理事 中村 正 東京医科歯科大学教授 S55.4.1~S59.3.31
9 総務理事 藤木 芳成 岐阜歯科大学教授(朝日大学) S59.4.1~H3.3.31
10 理事長 渕端 孟 大阪大学教授 H3.4.1~H11.12.31
11 理事長 佐々木 武仁 東京医科歯科大学教授 H12.1.1~H14.12.31
12 理事長 神田 重信 九州大学教授 H15.1.1~H18.5.12
13 理事長 岡野 友宏 昭和大学教授 H18.5.13~H22.4.24
14 理事長 有地 榮一郎 愛知学院大学教授 H22.4.25~H26.6.7
15 理事長 金田 隆 日本大学教授(松戸歯学部) H26.6.8~H28.6.19
16 理事長 浅海 淳一 岡山大学教授 H28.6.20~R04.6.2

日本歯科放射線学会歴代資料