Japanese Society for Oral and Maxillofacial Radiology

ご挨拶

理事長挨拶

NPO法人日本歯科放射線学会理事長 浅海淳一

日本歯科放射線学会員の皆様、いつもお世話になっております。平成28年6月19日に大阪で開催されました第57回日本歯科放射線学会総会におきまして新理事長に推挙され、平成28年度・29年度の日本歯科放射線学会度理事長に就任することになりました。どうぞよろしくお願い致します。

就任に当たり、今後の学会運営に関して、皆様にご挨拶申し上げます。

診断は歯科診療に先駆けて行う最も重要な部門です。問診、視診、触診、打診等の臨床所見に加えて、われわれの専従業務である画像診断を行うことによって臨床診断を得ることになります。そして必要に応じて、病理診断で確定します。口腔領域では、病変が歯や骨などの硬組織に存在することが多く、画像診断によって初めて可視化できます。そういった意味で、比較的非侵襲的にこうした領域の診断を行える画像診断の果たす役割は大きいと思います。しかしながら、歯科領域においてさえも画像診断の重要性を十分には理解されているとは言いがたいと感じる時があります。さらに、アジアの他の国々では、歯学部に画像診断を扱う部門が存在しないところも多く見受けられます。それゆえ、このように歯科診療において重要な部門である画像診断を扱う歯科放射線学の存在を国内のみならずアジア諸国に向けて発信して行きたいと考えています。

学会運営に関して

日本歯科放射線学会は昭和26年(1951年)7月20日、歯科放射線学の研究会を結成したことにまで遡り,同年9月21日「放射線集談会」となっています。その後昭和35年(1960年)1月1日、新しい日本歯科医学会の発足と同時に、その第8分科会として発足しました。第1回総会は,昭和35年10月16日、日本大学歯学部で開催され、当時の会員数は167名だったとのことです。学会機関誌「歯科放射線」は1巻1号が昭和35年に出版されています。本学会の代表者は,昭和35年~昭和44年までは会長で,この間の大会会長は第1回~第4回までは準備委員長,第5回~第10回までは総会会長、昭和45年~平成9年までの学会代表者は総務理事,平成10年からは理事長となり,大会会長は昭和45年の第11回以後会長と呼んでいます。初代渕端 孟理事長(当時大阪大学教授)から数えて、私が、第7代の理事長になります。
この様に歯科放射線学会は私が生まれる前に誕生し、ここまで発展してきました。これまでの理事長、学会員等の努力により現在、会員数の増強は進み、運営も安定していると思います。一方、教授候補適任者をはじめとする、歯科放射線学会の将来を担う人材に関しては十分とは言えない状況になっているように思います。歯科放射線学分野に所属する人員の状況を把握し、学会のさらなる安定と発展を進めるために皆さまと相談しながら人材確保に努めてまいりたいと思います。
歯科放射線学分野では、各大学において得意部門が異なり、症例も異なります。それゆえ、大学間の教員の交流をすでに実施しているところもあります。こうした国内での交換留学等の交流を全国的に活性化し、他大学での歯科放射線に関する講演等も盛んにすることができれば、それぞれにメリットがあることもありますので、皆様と相談して推進できればと思っています。
これまで、歯科放射線学会では、口腔外科分野や病理分野からの出身者も数多くいます。いろいろな分野の診断を知ることは画像診断を行う上でも重要なことと思います。それゆえ、従来から交流のある臨床口腔病理学会、口腔外科学会等、診断業務を行う学会との人的交流も視野に入れた交流も深めたいと考えています。

学術集会等の学術的会合の開催に関して

歯科放射線学会では、現在、学術大会と画像臨床診断大会の2つの総会を行っております。両者の役割を明確にし、どのようにすれば、会員にとって有意義であるかを考えていきたいと思います。前理事長が進めて下さいました会員増強は歯科放射線学会の基盤を支える重要なことであります。しかしながら、日常的に専ら診断業務を行う歯科放射線医と歯科診療のために画像診断を行う歯科医とではそのニーズが異なると考えます。それゆえ、2つの学術大会の進め方、そして現在会員増強の原動力となっております画像診断を主としていない会員の会合の進め方に関して皆様と相談しながら考えたいと思います。

学会誌および図書等の発刊に関して

Oral Radiologyは渕端 孟先生を初代編集委員長として1985年に発刊されています。そして1992年、岸 幹二2代目編集委員長、2002年、谷本啓二3代目編集委員長を経て、2016年1月から私浅海が、Oral Radiologyの4代目編集委員長になりました。過去2度のPubMed申請の経験を生かして、2年後の申請に向けて、PubMed掲載を目指したいと思います。
和文誌に関しては、ニーズに合わせて考えてゆきたいと思います。これまで進めて来ましたJ-stageでの対応が妥当に思います。専業の歯科放射線医以外の会員に関しましては、ニュースレター等を充実させることによって対応することが現実的であるように思います。これも会員の皆様のご意見をお伺いしながら進めたいと思います。

歯科放射線に関する調査報告に関して

保険に関しては、委員の努力もあり、今回の改定では、歯科放射線学分野では、非常にいい改定が行われたと思います。これも、保険委員会の先生方のご努力の結果と思います。
細かい点では、歯科画像診断管理加算で、「専ら担当する常勤の歯科医師」の解釈にかなり限定的な部分がありますので、ご理解をいただく必要があるように思います。
防護に関しては、大学によっては不得意な部門であることもありますが、教育研修会が開催され、多くの後継者を育てていることは評価されるべきと思います。今後も継続していただけるとありがたいと思います。
診療ガイドラインに関しては、歯科放射線学会では優れたガイドラインを作成してきており、今後もニーズにあったガイドライン策定を進めるべきと思います。特にCBCTに関しては、その普及が顕著で、現在進行中でありますが、早急なガイドライン策定が望まれるところです。

歯科放射線に関する教育および啓発活動に関して

教育委員会では、卒前・臨床研修、生涯学習研修、実技研修、教育委員会認定講習、ステップアップ講習等多くの優れた活動を豊富な資料と講演を安価に提供しています。歯科放射線学会が行っております誇るべき活動と思います。この様な活動を維持、推進していくべきと思っております。
認定委員会では、准認定医、認定医、専門医、指導医を整備し、順調に推移していると思います。

以上のように日本歯科放射線学会は優れた教育、認定制度を持っていますので、今後はAsia Association of Oral and Maxillofacial Radiology(AAOMFR)認定制度を策定することによってアジア諸国で共通の教育内容を担保し、アジアで真のリーダーシップをとれるようにして行きたいと考えています。そして、AAOMFRをAmerican Academy of Oral Maxillofacial Radiology やEuropean Association of Oral and Maxillofacial Radiologyのような組織に発展できたらと考えています。

歯科関係学術団体との連携に関して

歯科関係学術団体とは、口腔外科や口腔病理関係とは口腔3学会連携協議会を通じて、良好な関係を保持しています。口腔診断学会と顎関節学会は歯科放射線学分野の理事が理事長です。放射線医学関係、腫瘍関連学会も担当理事が良好に進めていただけていると思います。今後も関係を維持しつつ、さらなる緊密な関係を築いていく必要があると思います。

現在日本歯科放射線学会は、比較的安定した運営を行うことが出来ていると思います。しかしながら、今後対処して行く必要がある項目も多数あります。私自身は歯学部の3分野(補綴分野、口腔外科分野、歯科放射線学分野)と4つの総合病院を経験し、放射線医学教室で学位を取得しております。また、本年4月から学部長を拝命し、大学内では、分子イメージングセンターの併任教授、総合診断室長、口腔検査・診断センター長、頭頸部がんセンターの副センター長、それに加えて理研の客員研究員など多くの活動フィールドを持っております。その関係を生かし、日本歯科放射線学会の発展に貢献して行きたいと考えています。会員の皆様におかれましても、ご意見等検討ございましたら、遠慮なくお寄せくださいますようお願い申し上げます。

asaumi

理事長紹介

岡山大学医歯薬学総合研究科歯科放射線学分野教授

1984; D.D.S., Hiroshima University Dental School
1995; PhD (D.M.Sc.), Okayama University Medical School
2001; Lecturer (Senior Assistant Professor), Okayama University
2008; Professor, Okayama University Graduate School of Medicine, Dentistry and Pharmaceutical Sciences
2016; Dean, Okayama University Dental School
2016; President, Japanese Association of Oral and Maxillofacial Radiology

Editor-in Chief of Oral Radiology
Editor-in Chief of Open Journal of Stomatology
Regional Editor of The Open Dentistry Journal

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